ブランド理念とは
社会的存在意義という
旗を掲げる
新時代とは
新時代とは、本質の時代
目に見える物質的な豊かさに価値があった土の時代が終焉(過去200年)、目に見えないものに価値が見出される「風の時代」(2020年12月~)に入りました。
この潮流は、グローバリズム(覇権主義)の終焉による「反グロ―バリズム時代(民族自立x他国協調)」、コロナによる生活様式や価値観が根本的に変わり、本当に必要なものが残る「社会大転換時代」であることからも伺えます。
また競争社会から共生社会への時代転換ともいえ、
これらを総じて言うと、「本質が求められる時代」と言えでしょう。
日本再生を企業から
日本においては、先進国では例のない30年にわたる長期経済停滞となりました。そしてこれにコロナが追い打ちをかけました。また民主主義の原理原則やそれに伴う基盤が劣化し、今の政治では回復出来ません。
国の自立条件として、「食の自立」「エネルギーの自立」「経済の自立」等があげられますが、食の自給率は約4割、新エネルギーは進まず、経済は長期低迷のままです。
しかし、本来これらは産業が主役。よって日本が再生するには産業(各企業)から再生していくしかないと思われます。
企業再生にはブランド理念から
企業が再生するには、もはや目先の対策でなく、本質的な進化・時代への適応・持続的な価値基盤の構築が求められます。
その為に、企業が最初に行うべき対策は、社会的存在義の構築。「市場ニーズ」より「社会課題への対峙」が重要になります。つまり、企業が再生するにはまず企業ブランドを理念から再構築するが必要があるのです。
ブランド戦略の有効性とは
ブランドとは企業にとって資産
ブランドを「高級品」や「マーク」と思っていたり、ブランディングを「イメージ作り」や「話題作り」と思っている人がいるかもしれませんが、全然違います。
ブランドとは企業にとって資産です。よって、ブランド戦略とは「資産を生み出す戦略」であり「企業の経営そのもの」なのです。
ブランド戦略は経営理念を実現する手段
またブランド戦略は事業の各構成から経営理念を実現する手段でもあります。企業は事業構成である「経営」「事業」「商品」を一貫させ、「企業ブランディング」「事業ブランディング」「商品ブランディング」といった各構成の総力で経営理念を実現していくことが出来ます。
高次なブランド理念は究極の成長エンジン
フィリップ・コトラーの著書「8つの成長戦略」(2013年発行)によると、「低成長時代に勝ち残る戦略的マーケティング”を8つ掲げ、内3つはブランドに関わるものになっています。
また、元P&GのCMOジム・ステンゲルの著書「GROW」(2013年発行)で「高次のブランド理念は、究極の成長エンジンである」と語り、著書内での調査によると「ブランド評価と事業成果は相関する」事が分かっています。
新時代の日本型ブランディングとは
グローバル・ブランディングの潮流
グローバルでは、2010年頃からSDG's・Social Good・Purposeといった社会課題解決型の本質的で長期的な事業価値訴求を中心としたブランディングが台頭し、今やすっかり定着しました。
前述のようにブランド評価は事業成果と相関もしています。
日本のブランディングの遅れ
日本は、今だ表面的で短期的な「イメージ作り」や「話題作り」が中心(つくって認知されれば売れた高度経済成長のモデルのまま)で、グローバルとの格差が生まれてしまいました。
また日本ではグローバルレベルでのブランディングを提供できるプライヤーが多くなく、評価はTVCMが中心ですがブランド評価と相関していません。
新時代の日本型ブランディングとは
新時代において共生社会となれば、他人を思いやれる、チームプレイが得意な日本人の特性が生きてくると思われます。
しかしその前に、日本はまず原点の見直しが必要です。
グローバル・ブランディングでは社会課題解決型が定着しましたが、そもそも日本はグローバルをリードするブランディングが出来る潜在能力があるのです。
と言うのは、本来日本には
・江戸時代の近江商人の「三方良し」という思想
・松下幸之助氏による「企業は社会の公器である」という考え方があり
・元々、日本は長寿企業大国と言われているほど、
創業100年超えの企業が世界に比べ圧倒的に多い国なのです。
今こそ日本企業は、本来の思想・良さを取り戻すべきであり、
その上で新時代に適応させるのが、
「新時代の日本型ブランディング」です。