みなさん、こんにちは。
ブランド・コンサルタントの山崎です。
今回は
「ブランディングって世界ではどうなっているのか?
~グローバル・トップブランドの3事例から」
についてお話します!!
正直、このコラムのような話をする人って、自分の知る限り会ったことがありません。
是非、ご参考くださいね!
では、早速3事例をご紹介いたします!
① Apple
最初の事例は、やはりなんといってもApple。
Appleは前回ご紹介した「グローバルブランドランキング」で、
なんと10年連続トップを達成しています!
流石です。
そしてAppleといえば
「Think different」
というスローガンが有名ですね。
実際に言語化されたのは、伝説のCMと言われる
1997年Apple Computerの広告キャンペーン
「クレイジーな人達がいる」のスローガンとしてですが、 (動画はこちらから)
あの有名なCM「1984」においても、
当時「帝国」と言われていたIBMが100年前から掲げている「Think」という思想
に対抗するスタンスを示しており、潜在的なマインドとしてはずっと存在していた
と言えるのではないでしょうか。
さらには、2013年のクリスマス・キャンーンCMである
「misunderstood」(誤解)
こちらも言葉としては出てきませんが、隠れメッセージとして
「Think different」があることがわかります。
このようにAppleは長年にわたり一貫したメッセージを発信していると言えます。
又、そのメッセージ「Think different」(Why)は、
Appleらしさ(How)、製品群(What)にも一貫しており、
これはブランディングの手法として、最強でありつつ実現や継続の難易度が非常に高い。
ブランドとして10年にわたりグローバルトップに居続けられる秘訣であると思います。
② Coca-Cola
グローバルブランドランキングにおいて、2022年は7位でしたが、
実はAppleが1位になる前、13年連続1位だったのが、Coca-Colaです。
私がブランドに興味を持ったのも、これがきっかけでした。
「何故、100円程度の商品が世界のブランドで1位になり続けられるのか?」
「何故、日本の高額な製造機器メーカーはCoca-Colaに勝てないのか?」
という疑問です。
Coca-Colaが世界の各国に発信しているメッセージは
「Open Happiness」
です。
(日本ではあまりなじみがないですね。これも日本がブランディングにおいて
海外から離されている一つの象徴かもしれません)
このメッセージを開発したのが、実は自分も所属していた
グローバル最大手グループの広告会社なのですが、
各国のキャンペーンにおいて、各国で任されている広告会社はまちまちです。
Coca-Colaはグローバル共通のメッセージを掲げながら、
その具体的な中身は、各国の文化やテンションに合わせて制作していることになります。
これが、低価格にもかかわらずグローバルトップの価値を創造し続けることができた
ポイントではないかと考えています。
その一例としては、上記広告会社が担当した
「Hug Me Machine」をご紹介しておきます。
日本のCMやとは動画とは、やはり違う印象を持たれるのではないかと思いますが、
実際こちらは広告動画として、当時異例な2億回の視聴回数をたたき出しました。
③Amazon
そして最後にご紹介する事例がAmazonです。
グローバルブランドランキングでは堂々の3位です。
Amazonの場合は、ブランドメッセージやキャンペーン動画ではなく
「企業のビジョン」にポイントがあります。
ビジョンは
「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」
です。
そして、売上的には年々激増しているにもかかわらず、利益は非常に少ないままです。
この理由としては、
「実際に出た利益を、顧客満足を向上させるためにつぎ込んでいる
(レコメンドエンジンのサービス向上など)」
という話があります。
もしそれが本当であれば、
「ビジョンと企業活動が見事に一致している」
と言えます。
驚くべき程、シンプルな話ですよね。
如何でしたか?
このように上記グローバル・トップブランド達は、
実に一貫したメッセージを訴求し、且つ行動し続けていると言えます。
日本において、ここまで分かりやすく価値を提供している会社は
なかなかお目にかかれません。
そして、これがグローバルでトップに居続けられる大きな要因であると考えています。
ということで、
次回は、グローバルブランディング全体のこの10年程の潮流について、
世界3大広告賞の一つである「カンヌラインズ」の観点から考察します。
次回もお楽しみに!
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