みなさん、こんにちは。
ブランド・コンサルタントの山崎です。
今回は
前回の番外編の後編です!
前編では、カンヌ案内人の河尻亨一さんに
アドミュージアム東京で開催されている
「世界のクリエイティブがやってきた!2022」展をご案内頂き、
「日本のブランディングとクリエイティブって、益々ヤバい?」
と感じたことについて書きました。
(その内容は前編をご覧ください)
一通り観た頃、
アドミュージアムの渡辺さんが、河尻さんに挨拶にきてくれました。
(私は渡辺さんとは初対面)
(写真:渡辺さん(左)と河尻さん(右))
渡辺さんによると
「若い人が沢山来ていて、非常に真剣に観ています。」との事。
河尻さんも、
「広告業界ではないような人が多いですね」という印象。
業界の人ではなさそうな若者が多数、熱心に見学。
この日は平日でしたが、渡辺さんによると
週末はかなり沢山の若者が来場しているとの事
カンヌでフォーカスされる各テーマが、
業界を超えて社会全体で注目されている類だからでしょうね。
にしても、これまでより多い印象はある。
3人で話をする中で、渡辺さんから
「21世紀はあと約80年。ブランディングはどうなっていくのでしょう?」
との質問がありました。
これに関しては、河尻さんと私は近い感覚を持っていて
「これからは各地方でのブランディングが面白くなっていくのでは?」
と感じています。
そんな話題になったので、
私がアドバイザーをしている
ブランド・マネージャー(BM)認定協会の書籍
「社員をホンキにさせる ブランド構築法」(通称:紫本)を
お二人に紹介しました。
前半は、協会のフレームワークの解説
後半は、協会に属する主に地方の企業のブランディング事例
が掲載されており、
新版では事例が全て新しいものに入れ替えています。
既に地方では、素晴らしいブランディング事例があると分かり
河尻さんも渡辺さんも非常に興味をもって頂いたようです。
更に、みなさんにご紹介すると
河尻さんが最近だされた箭内道彦さんとの共著
クリエイターの箭内さんの故郷である福島の復興に向けたブランディングの取り組みについて
箭内さんの主観的視点x河尻さんの客観的視点で描かれています。
このように、カンヌを見ると 日本のブランディングやクリエイティブが随分離されている印象ですが、 地方では、様々な素晴らしい取り組みが始まっています。 さて、話を戻して 今後の日本のブランディングですが、、 あの後、あらためて考えてみると 逆転の発想が出てきました。 というのは、 「社会課題に対峙する」こと自体は、日本はグローバルを追わねばなりませんが 対峙の仕方として「戦う」的やり方は、向いていないし、多分出来ない。 となると、やり方に関しては、
あえてグローバルの方向は追わず 日本独自のものを追求していけば良いのでは!? と発想を逆転させました。 というのは、 (このホームページの「ブランド理念」ページに記載していますが) この10年、グローバルやカンヌで出てきた ソーシャルグッドやパーパスといった社会課題に対峙するとうアプローチは、 実は日本では昔から存在していたのです。 例で言うと 江戸時代の近江商人の思想である「三方良し」とか 松下幸之助が提唱していた「企業は社会の公器である」という考え方ですね。 更に言うと、実は日本は「長寿企業大国」と言われるほど 創業100年越えの企業が世界に比べ圧倒的に多い国であり そのポイントに「世の中・地域への貢献を実践している」
という点があげられているのです。
また、これは私見ですが、
世界の大きな流れとしては、
これまでは欧米中心のグローバリズム(覇権主義)から
反グローバリズム(民族自立x他国協調の共生主義)に変わるだろうと見ています。
これは、他人への思いやりやチームワークが得意な日本人にあった流れと思います。
つまり、日本は“元祖ソーシャルグッド”である原点に立ち帰りつつ、
やり方としては、グローバル的な「たたかう」のではなく
日本的な「和をもって」で、
これからの時代の社会課題に対峙していくべきと考えます。
カンヌ2022展を観て、“もはや日本はグローバルに追いつけない”と感じた事から一転、
「これまでも自分が考えてきた方向をあらためて確信した」機会になりました。
このあたりは、また本コラム連載途中の
「新時代のブランディング」でじっくりと言及していきたいと思います。
ということで、
時には、こういった番外編も
お届けしたいと思います!
次回もお楽しみに!!
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